焼き物の魅力

写真は信楽焼の花器

陶芸が好きな方はたくさんいらっしゃいます。長年私は陶芸に魅力を感じることがありませんでした。
好きな方は、眺めるだけではあきたらず、ご自分で土をこね、焼くという方も少なくありません。
定年後の趣味に陶芸でも…と、陶芸教室に通ううちにすっかりはまってしまい、家に電気窯を購入した人も私の知人にいます。古伊万里がどうの、唐三彩がどうのといわれても、私にはその魅力がさっぱり分かりませんでした。
しかし、あることがきっかけに、私もとうとう焼き物の魅力に開眼したのです。
それは単純なこと、ある日酒飲みの私は、どうせなら良い徳利と猪口で晩酌をしようと、青磁で藍の細かい柄の入ったものをおそろいで買いました。これがなかなかいいのです。
そして酒を飲みながら、その酒器を眺めていると、「陶器っていいもんだな」と思えてきたのです。
そうなったら凝り性の私ですから、陶芸についていろいろ調べたり、デパートや専門店に行ってコレクションを増やすべく出かけていったり、すっかりはまってしまい、このまま行くと自分で焼いてみたいなんて考えるかもしれない勢いなのです。
最初がいわゆる「用の美」にはまったのが良かったのですね。陶器は使ってなんぼですから、使う喜びをまず知り、そして鑑賞する美の世界にも目を向けるようになったのです。
美味しい酒が飲みたい一心と、多少動機は不純な気もしますが、何はともあれ人生を豊かにする趣味がひとつ増えたことは、喜ばしいことだと思っています。（スタッフ：MORI）
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