和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

夢二の世界をさらに知る。


「セノオ楽譜」表紙画は、ロマンチシズムに溢れる夢二の斬新で大いなる創造性が好評を博し、夢二の名声をたかめました。夢二といえば「大正浪漫」が代名詞のようでもあるけど、大正という時代と夢二の世界をさらに知ることができますので、どうぞ手に取ってお楽しみください。
セノオ楽譜とは、西洋音楽の普及に努めた、妹尾幸陽が明治43年より発行を始めた楽譜集でその数は1000曲以上にも及んでいます。
その内で、夢二は大正5年より昭和2年までの12年間に、280曲以上もの表紙絵を手がけました。題名のレタリングを含め、グラフィックデザイナーとしての才能が最も発揮された作品群となっています。斬新でモダンな感覚が溢れ、楽譜を求める人ばかりか表紙の「意欲的な思い切った」デザインに多くの人が惹かれた。また、夢二自身の作詩によるものが24曲含まれており、中でも有名なのが大正7年に発表された「宵待草」です。
1ページに絵が一枚、大きく掲載され、まさしくもう一つの夢二の世界をゆっくり楽しめる特別展示といったところです。
竹久夢二「セノオ楽譜」表紙画大全集
監修 竹久みなみ(竹久夢二の孫)
定価 8,925円(税・送料込み)