和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

「琳派」100年ごとの華麗な世界とクリムト。

 

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クリムト「接吻」部分

 

琳派,、その始まりは桃山~江戸時代。本阿弥光悦俵屋宗達、その100年後に尾形光琳さらに100年後に酒井抱一と続きます。
特徴としては、まず大和絵の伝統をもとに、豊かな装飾性・デザイン性を持ち、絵画を中心としながらも書や工芸作品などにも及んでいたというところにあると思われます。
また、狩野派や円山・四条派といったような他の江戸時代の流派は、直接師から画技を学んだのに対し、琳派では家系ではなく私淑による断続的な継承も特質としてあげられると思います。
基本的に琳派の作品は、背景に金銀箔を用いたり、大胆な構図と型紙のパターンなどを用いた繰り返し、たらしこみの技法等に特色が見受けられます。

ジャポニズム(日本趣味)にあって浮世絵とともに、この琳派が大きな影響を与えた一人がクリムトです。特に最高傑作とも言える作品「接吻」では、背景は金と独特な色使いなど、その影響が各所に見られます。

ヨーロッパの画家たちに大きな影響を与えた天才「北斎」と「光琳」やっぱり凄い。

●主な琳派の画家の生きた時代。
本阿弥光悦(1558年 - 1637年)
俵屋宗達(江戸初期)
尾形光琳(1658年 - 1716年)
尾形乾山(1663年 - 1743年)
酒井抱一(1761年 - 1828年
鈴木其一(1796年 - 1858年)

まだまだおりますが省略させていただきます。

光琳」の「紅白梅図屏風」を「屏風時計」でお楽しみください。 日本の伝統的な蒔絵技法により、金箔で煌びやかな輝きと蒔絵の美しさを極めた逸品です。

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光琳」の「紅白梅図屏風時計」