和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

祈り

「祈る」というのは、不思議な言葉です。「希望する」でもなく、「願う」でもなく、それらの言葉よりも、もっと深く心の力を使っているのは間違いないのですが、それ以上に神秘的な意味もあるように思えます。

それは別に神仏に向かってだけでなく、未来に向かって、あるいはただ虚空に向かって、手を合わせる。もっとも人間が純粋になれる瞬間かもしれません。

お地蔵さんといえば、実は地蔵菩薩という菩薩様であり、梵語の意味は「大地」あるいは「子宮」だそうです。それだけに庶民にもっとも近く親しみ深い仏様ですね。

たいそうな寺院に鎮座している立派な仏様ではなく、街中の片隅に立つ小さな仏様。そのお地蔵様に手を合わせ祈る姿は、何やら素直な人間の姿を見るような気がします。



石ころの中にもお地蔵様が…

和楽多屋スタッフ:MORI