和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

和」の美・知恵。Part.3「道」

道、それは「真理」へとつながっている… ■精神や哲学の高みへ 2003年に公開された「ラストサムライ」は、日本人の武士道を正面から描いた作品ですが、欧米でも高い評価を受け、渡辺謙などの俳優が海外進出を果たすきっかけともなりました。 欧米で賛美される…

和」の美・知恵。Part.2

「和」の神髄を探る…2 極めることが日本文化の神髄。 ■実は日本は積極的な国民性をもっている 「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無しや」 これは『隋書』東夷伝に記されている、倭王(聖徳太子など諸説あるようです)が隋の皇帝煬帝に送っ…

未来に向い力強く生き、少しづつ歩む。

足を踏ん張り、力強く歩む親亀。その背中で無邪気に遊ぶ子亀。 末長い家族の幸せ、亀は長寿の象徴。今、大切にしたい「絆」を感じさせる作品。 先人の心と技を受け継ぐ伝統工芸「高岡銅器」。いつの時代にも変わらぬモノづくりにかける情熱、磨き抜かれた炎…

和」の美・知恵。読まれてます。Part.1

「和」の神髄を探る…1 詫び寂び、そして粋 日本人の美意識の変化 日本の美意識といって最初に思い浮かぶのが「侘び寂び」ですよね。実は二つは別の意味なのですが、ひとつにして言われることが多いようです。 「侘び(わび)」とは、「わびしい」という形容…

焼き物の魅力

写真は信楽焼の花器陶芸が好きな方はたくさんいらっしゃいます。長年私は陶芸に魅力を感じることがありませんでした。 好きな方は、眺めるだけではあきたらず、ご自分で土をこね、焼くという方も少なくありません。 定年後の趣味に陶芸でも…と、陶芸教室に通…

Japan Expo日本の文化を世界に発信!

伊藤 紘氏「型染版画 左「水引鳳凰」、中「春夏秋冬」、右「いろは」 2012.7.5〜7.8 Japan Expo(ジャパンエクスポ)がフランス、パリ(ドゴール空港近く)にて開催、日本の文化が世界に発信されます。 “日本のかたち” 世界に誇れる「手技の芸術」。日本の伝…

桜と藁(わら)の大蛇。

先日の散策で発見。藁の大蛇、呪力で悪霊や悪疫を遮断。「辻切り」といい、人畜に危害を加える悪霊や悪疫が村落に入るのを防ぐために、村落の四隅の出入り口を霊力によって遮断することから生じた言葉だそうです。室町時代から約500年続いている行事だそ…

三椏の木と花「散策」回向院別院

4月8日(日)陽気に誘われ散策。昨年は少し遅かったけどここ回向院別院(市川市)に三椏の木と花を、見に出かけました。ご存知、和紙といえば楮(こうぞ)、雁皮(がんぴ)、三椏(みつまた)が有名。今年はどんぴしゃり。ちょうど桜の咲く頃なんですね。 三…

いざ、勝負。しょうぶ。菖蒲。

今から一ヵ月後はゴールデンウイーク真只中なんですね、同時に5月5日は端午の節句でもあります。 さて、五月人形ってどうして飾るようになったのか、ご存知ですか? もともと端午の節句は厄払いの行事が起源で、男の子の厄払いや健康祈願が行事が武家からや…

現実の風景と心象風景

実際に目にした風景を切り取り、永遠の中に閉じこめる…。写真は、そう定義できるかもしれません。しかし写真の風景は現実のものでありながら、撮影する人がどうレンズを向けたか、どんな思いでシャッターを切ったかで、ある意味現実以上の意味をもつ場合があ…

粋(すい)とはんなり

日本の美意識といえば、「侘び寂び」が代表的なものだといわれています。しかし、どうもこれらは高尚すぎて生活感がありません。マニアっぽいというか一部の知識人や趣味人の境地のような気がするのですね。美意識というのは、何もそのようなお偉い方々だけ…