和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

甦ったシーサー。

宮城須美子氏(人間国宝金城次郎氏の長女)の特別で貴重なシーサー、和楽多屋が特にお願いして制作される作品です(今回は6月お引き渡し予定)。魔物を追い払うとされるその表情は笑っているようにも見えます。容姿は気高く、力強く、筋骨隆々と素朴のなかに…

北斎漫画をアレンジ、銀製アクセサリー。

漫画のルーツともいわれる鳥獣戯画と北斎漫画の遊びごころ。 北斎漫画の図柄を題材に、江戸から続く伝統的な錺(かざり)職人の手による、銀製アクセサリーやマグネットを現代にアレンジしました。 世界に知られる一番有名な日本の画家、浮世絵師・葛飾北斎…

春はもうすぐ。桜PART3

日本のこころ「型染版画」版画集より 今日の東京、春一番はないけどまさしく春。今日はご存知ない方のために伝統的な型染版画について伊藤紘氏 型染版画についてより抜粋したものを掲載します。 ●時代を経て、和紙を柿渋で貼り重ねた型紙(伊勢の型紙が有名…

桜のうた PART2

桜のうた(日本のこころ型染版画 伊藤紘より) 先日のブログで、NHKの大河ドラマ「平清盛」での桜のうたについて書きましたが、今日もまた桜のうたです。西行のうたもあります。桜は日本人にとって特別な感情を抱かせます。人生の筋目、その散り際の潔さなど…

高岡銅器

陶器に比べ、金属器はどうしても“冷たさ”というイメージがつきまとうものです。しかし、そんな金属器の中でも、銅器は例外だと思うのは私だけでしょうか。 そういえば、人や仏をかたどった像は銅で製作されます。親しみやすさ、暖かさを表現するには、金属の…

桜舞い、うたう「義清(西行)

花2首(日本のこころ型染版画 伊藤紘より) 前回放送NHK「平清盛」で清盛と同じ北面の武士で鳥羽法皇に仕える、佐藤義清(のりきよ)後の西行法師の場面には桜の花と短歌が見事に映し出された。 「願はくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月のころ」 有…

信楽焼の魅力

信楽焼といえば、どうしても狸の置物のイメージが強いのですが、実際、信楽焼で狸が焼かれたのは、明治時代ということで、その歴史はまだ新しいのです。 信楽焼の狸が全国に知られるようになったのは、さらに新しく、昭和天皇が太平洋戦争が終わり、全国を巡…

東京ゲートブリッジ ある風景・無い風景。

東京ゲートブリッジが開通する前々日だったか朝のTVのニュースで早くから写真撮影するカメラマンが映し出されていた。 かなりのアップで映し出されたその人は、な何と私の写真の師匠でもある伊藤ひかるさんでした。早速電話して写真を見たいと伝えましたが …

3.11に思う。「日光菩薩」と「月光菩薩」

奈良薬師寺「日光菩薩」 千の光明を発し、生や苦の闇をなくすとされる日光菩薩は太陽の象徴とされ、月光菩薩は月の光の象徴とされています。その日がかならす太陽が広がる晴天ばかりでなく、夜の月にあってもいつも姿が違います。同様に人の心や身体も元気が…

江戸の友禅は渋好み

月と桜(東京手描友禅 染額)月は本金使用しております友禅は京友禅と加賀友禅が代表的なものですが、江戸でも友禅が発達し、江戸友禅と呼ばれています(現在は東京手描友禅として伝統的工芸品に指定されています)。 江戸でも友禅染は一説によると、五代将…