和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

大人の手習い

“六十の手習い”という言葉がありますが、本来子供の頃に修行すべきものを、かなり年を経てから稽古を始めることですね。ピアノやバレー、バイオリンというふうに習い事のほとんどは小さい頃から始めないとなかなか大成することは難しいようです。

でも、たとえば定年近くなってから、急にピアノがやりたくなったり、絵を描きたくなったりする人もいるようで、冒頭のような言葉があるのでしょう。

ちょうどそんな人の体験を綴った『アダルト・ピアノ』(PHP新書)を今読んでいるいるのですが、なかなか面白い。著者は四十を越えてから、何とジャズピアノに挑戦し、何とか人前で披露できるほどの腕前になったそうです。

この本によると、会社の仕事だけを生きがいにして、定年後何もすることがなくて“濡れ落ち葉族”なんて汚名を着るよりよほどいいと思うのですが、現実は家庭内騒音に悩まされた家族の抵抗に遭ったらしい。人の旦那さんが年をとってから楽器のひとつも始めることに賛成していた知り合いの奥さんも、いざ自分の旦那さんが楽器を始めたら反対側に鞍替えしたとか…

定年後の生きがいに何か趣味を目指すお父さん、何をするかは、家族の顔色をうかがってからのほうがよさそうですよ(^^;

まあ、でもできれば夫婦でできる趣味であれば、いうことなしですよね。たとえば、手漉き和紙とか、染め物の体験教室なんて、ぴったりかもしれません(「和楽多屋らしく「和」に関するものでもありますし…)。今後、そういう体験教室を、和楽多屋でも紹介していこうと、今、計画中です。お楽しみに…

スタッフ:MORI