和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

袖振り合って、眞葛香山を知る。(その2)「凄い人」

以前、ブログで会社の交差点のところで、本当に良く会う人がいるという話しをしました。焼き物の話から、その方に教えてもらったことは帝室技藝員、眞葛香山(まくずこうざん)という明治から昭和初期にかけて活躍し、我が国の近代陶磁史に大きな足跡を残した横浜の陶工のことでした。で、実際の豪華作品集を見せてもらった話をブログに書きました。初代眞葛香山は天衣無縫で独創性に富んでいてくり返し言いますが「凄い」の一語でした。

こんなに「凄い人」を私は知らなかった。

眞葛香山は1916年75歳で没し、三代まで続くも1945年5月29日横浜大空襲で三代目、家族も死去しその命脈を断たれたという。



本当に縁は異なもので、作品について、凄い、凄い を繰り返し言うものだからか、この高価な豪華作品集を差し上げますよといってくれました。私はもらってしまった。実はこの本の出版社の代表だったのですが25,000円もするんですよ。遠慮なく頂いてしまったがホントびっくりです。

そして作品を見ていくうちに、その本の著者である田邊哲人さんと言う方の眞葛香山にたいする並々成らぬ情熱を感じまたまた凄い、「凄い人」のまさにダブルの感動です。



著者自身が本の中にも記している一節を紹介します。

ある時、博物館で自分の身の尺程の縄文土器を見た時、そのド迫力と造形に圧倒され、しばらく開いた口がふさがらなかった。何故かわからないがその感動は香山の高浮彫を見た時と同様のような気がする。

そのときはしばらくその場を離れることが出来ず立ちすくんでいた。。。。。。

とあります。



このような方が居られると言うことから忘れさられることは絶対ないと思います。しかし、私はこの陶芸家のことを「知る人ぞ知る」ではいけないと感じました。

その出版社の方とは、このことがご縁で大変親しくおつき合いさせて頂くようになり、こんな話をしてくれました。もし、よろしければ僅かですが在庫がありますので「和楽多屋」で販売していただいてもいいですよ_と



こんな事ってあるのですね。

「和楽多屋」でこの本を紹介できることに、私もかなり、気持ちが昂揚しております。こういう話はトントンと進めなければいけない。私の感動が皆さんにお届けできるかどうか、準備は着々すすんでおります。2月下旬にこの本の紹介をいたします。そして、もっと知ってもらいたい。

ご期待ください。



和楽多屋スタッフ:SEN