和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

老眼鏡の世界

携帯電話のメールが老眼鏡なしでは読むことができない、電車の中で本を読むのにも老眼鏡が必要…そんな生活になって何年になるでしょう。若い頃は目がよくて眼鏡のお世話になんかならなかったのが、40を超えだしてから、徐々に近くのものが見えなくなり、最近では片時も老眼鏡が手放せなくなりました。そして先日、友人からメールがあり、「ようやく俺も老眼鏡をかけるようになったよ」ということ…。

その友人によると、眼鏡をかけてから回りのものがすべて違って見えるというのですね。今までぼやけていた新聞の文字がはっきり見え、パソコンのモニターもビットが一つひとつまで鮮明に見えるのだとか。こんなにきれいに見えるのだったら、どうしてもっと早く眼鏡を買わなかったんだろうと後悔したそうです。

以前から老眼鏡を使っていた私も、そういえば同じような経験をしたことがあります。しかしやっぱり買うまでにはかなりの抵抗感がありました。だって「老」の字がつくのですからね(^^;

しかしいざ買ってみるとその快適さにすっかり手放せなくなってしまいました。そうなると何かふっきれたようになるんですね。今まで“老い”に抵抗していた自分は何だったのかと思います。

「色眼鏡で見る」という言葉があります。物事を偏見をもって見るという意味ですが、老眼鏡のおかげで、一つ偏見なしに世界を見ることができるようになったのかもしれません。

和楽多屋スタッフ:MORI