和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

魚嫌い

“蓼食う虫も好き好き”─好き嫌いは誰にもあるもので、特に食べ物となると、それは激しいようです。

日本人が昔から食べてきた魚も、最近では肉に比べ、どうしても子供たちには人気がふるわないようですね。「骨があって食べにくいから」「目がにらんでいるようで恐いから」など理由はさまざまなようですが、体にいい不飽和脂肪酸や頭がよくなるDHAなど栄養はたっぷりなのに残念なことですね。

そこで、生産者や料理人の間ではいろいろな工夫がされているようで、たとえば、骨のない魚というのがあって、店頭に並べる前に、骨だけをきれいに除去してしまうらしいのです。魚好きから言わせてもらえば、ちょっと気味が悪い気もしますが、それで魚の味に開眼してもらえれば、それはそれでいいのでしょう。

料理法にも工夫があって、魚嫌いの人にもっともネックとなる臭いを消すために、いろいろ香辛料を加えたり、努力されているようです。しかしこれも魚好きから言わせてもらえば、あまり強烈な香辛料で魚の臭いをすべて飛ばしてしまえば、魚本来のいい香りまで飛んでしまって、魚を食べている気がしないこともあったりします。

骨にしろ臭いにしろ、見方によってはそれは魚のデメリットではなくて、骨の近くの身はうまみたっぷりだし、臭いも魚らしいいい香りなら、それはおいしさの一つの要因でもあるのです。デメリットはときにはメリット、また逆もあります。だから、ちょっとしたきっかけで、今まで嫌いだったものが、突然好きになることもあるかもしれません。魚嫌いの子供たちには、とにかくどんな方法でも、まず試してみてはいかがでしょうか。もしかしたら、『和楽多屋』の型染版画コーナーにある「魚偏」を見せれば、魚好きになるかもしれませんよ。そこには150個以上の魚偏の字が並んでおり、クイズ形式で「この字読める?」なんて、子供と遊べば喜んで魚に興味を持ってくれるかもしれませんからね(^^
http://warakutaya.com/katazomehanga020.html

和楽多屋スタッフ:MORI