和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

シンプル・イズ・ベスト?

「シンプル・イズ・ベスト/Simple is best」という言葉がありますね。装飾過剰なもの、複雑なものより、単純で飾り気のないものが、本当にいいものだ、という感じの意味でしょうか。これって日本人好みのフレーズですよね。「わびさび」に美意識を感じる国民ですから。

料理でも素材を大事にして余計な調味料を使わないとか、あるいは茶の湯の世界は究極の「シンプル・イズ・ベスト」だと思います。単純あるいは簡素だからって手抜きではない。むしろ複雑に飾り立てるより、多くの努力とセンスを必要とされる世界です。

一方で、たとえば西洋のロココのように、過剰なまでの装飾をよしとした文化もあります。華麗な装飾を施した建物やインテリアは、シンプルとは真逆の世界ですが、決して「ワースト」ではなく、それはそれでもう一つの「ベスト」であるような気がします。

要するにどちらも、“つきつめた”とか“極めた”世界なんですね。単純に向かうか、複雑に向かうか、いずれにしても、その道を追求していけばたどり着く“高み”の文化なのだと思います。


こちらはシルバーのシンプルなアクセサリーです。

和楽多屋スタッフ:MORI