和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

タケノコ

春の食材の一つにタケノコがありますね。露地物は3月頃から九州物が出回り始め、どんどん日本列島を北上し、4月をピークに関西産や関東産が出回ります。

私たちがタケノコと呼んでいるのは一般に宗竹の芽の部分です。成長が早いので、芽が地上に出てしまうと一旬(約10日間)で竹になってしまうことから、筍という名がつけられたといわれています。ですからタケノコを収穫するタイミングは、ようやく先が土を持ち上げたくらいがよく、見つけるのにはコツがいるようです。

タケノコはずいぶん古くから日本で食べられていたようで、古事記の中で、イザナギが黄泉の国から逃げ帰る時に黄泉醜女(よもつしこめ)に追われ、その時に髪に刺してあった櫛を投げつけたところ、その櫛がタケノコになり、黄泉醜女がそれを引き抜いて食べている間に逃げたという記述があります。それだけ日本人には昔から馴染み深い食材だということでしょう。

栄養面でも食物繊維たっぷりありますから、便秘に効果的なだけでなく、大腸ガンを防ぐともいわれ、また、カリウムを含むため、利尿作用によってむくみをとる効果や血圧の上昇を抑える効果もあると言われています。


こちらは竹の形をした石の灰皿(花瓶)です。

和楽多屋スタッフ:MORI