和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

日本人と星座

先日、帰りが遅くなって、ふと空を見上げると、カミソリのような三日月と一緒に、星が出ていました。空気の悪い東京のこと、一等星くらいしか見えない寂しい数でしたが、それでもいくつかは分かる星座もあって、昔小学生のときに友達とキャンプに行って、飽きずに星空を眺めていたことを思い出してしまいました。

今、日本でも星座の名前といえば、西洋から来た名前のほうで知られていますが、実は日本でも独自の名前をつけられた星座があったそうですね。たとえば、オリオン座は「からすき星」とか「さかます星」、さそり座は「うおつり星」、 北斗七星は「 ふな星」とか「かじ星」…。地域によって、さまざまな呼び名があるようですが、その多くは農民や漁師が種まきの時期を知ったり、船の方向を定めるために、名付けていたようです。

一番古い星座の図は、有名な高松塚古墳の玄室天井に描かれたもの。北極あたりの図ということですが、これは中国から輸入された28宿という考え方に基づいて描かれています。

星は、西洋でも東洋でも、それに基づく占いがあるほど、何か人の運命と関係があるように考えられて来たようです。かつての日本人が、この東京の星を見て、どう思うか…なぜか気になってしまいました。

スタッフ:MORI