和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

お鷹の道

まだ私が小学生だった頃、学校が休みの日は一つ上の兄と二人で国分寺に住む祖母の家によく泊まりに行きました。
小学一年生の夏、兄と祖母の三人で兄は虫取りアミを持ち、私は麦わら帽子を被り散歩に出掛けました。
そこは湧き水が流れ大きな木が並ぶとても静かな場所でした。祖母は私に「ここは昔、将軍様が鷹狩りをするために通った道で『お鷹の道』って言うのよ。」と教えてくれました。
20年も前の話なので、あまり覚えていないのですが子供ながらに湧き水がとても綺麗だと思ったこと、祖母のシワシワで軟らかい手に引かれて石の階段を登ったことを夏休みの絵日記に一生懸命に絵を描いたことはハッキリ覚えています。
夏の思い出なのに夏が終わる頃になると毎年思い出します。残念ながら祖母は亡くなってしまい、もう一緒に行くことはできませんが・・・いつかまた行ってみたいなと思います。
スタッフ:MU