ちゃぶ台は日本の伝統文化ではない!?
ちゃぶ台というと、かつての日本の食卓には欠かせないものでした。丸い形は家族団らんにはぴったりですし、食事が終われば脚を畳んで収納できるという優れものでした。
ちゃぶ台が使われ始めたのは、明治になってからだということです。それまでは、今でも旅館などで見かける一人用の膳で、江戸時代までの日本人は案外個人主義(?)だったんですね(^^
それが明治になり外国の“食事はテーブルに家族で向かい合って食べるもの”という文化にならい、ちゃぶ台ができたんだそうです。しかし、外国のテーブルをそのまま使うわけにはいきません。日本の家はまだ畳の部屋が多かったわけですし、スペースも狭い。そこで、畳の上に座っても食事ができるように脚を短くし、使わないときは狭いスペースにも収納しやすいように脚を畳めるようにしたのでした。
ちゃぶ台って、実は日本の文化と西洋の文化のコラボレーションだったんですね!
伝統文化といえでも、必ずしも一つの様式を守り続けることではなくて、そのときどきによって、他の文化の様式も取り入れて発展していく…そうでなければ、博物館で誇りをかぶってしまうことになりかねないような気がします。
スタッフ:MORI