和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

世界から見た日本のイメージ

前回書いた話で外国の人達に日本がどう受けとめられているのだろう?という話をしたかと思います。これ映画で見ると結構時代によって扱いが変化したり、ちょっと他の国のイメージと混同してたりしてて結構面白いかもしれません。オードリーヘップバーン主演の『ティファニーで朝食を(1961)』に出てくる日本人のイメージは、やはり戦中の悪いイメージが有るのかチビで出っ歯で眼鏡でウルサイという扱い(最悪ですね) ^^; 。松田優作出演の『ブラックレイン(1989)』では自転車で大挙して作業場に向かう作業員のシーンが出てきますよね。中国とかなり混同してるのが分かります。『ダイハード(1988)』は日本の大企業がテロリストに襲撃される話です。あれはバブルに湧く日本に対するアメリカ人の警戒心が心理描写として映し出されているのかもしれません。しかしながらバブルが崩壊し、日本脅威論が減退するに従って世界の日本に対する扱いも随分変わってくるわけです。その象徴がトムクルーズ主演による『ラストサムライ(2003)』でしょう。思いっきり日本リスペクト。日本人ながら見てて恥ずかしくなるぐらいの日本ヨイショぶりでした。おそらくあれはイラク戦争に加担した日本に対するアメリカ人の心情だった気がしますね。それでも、やっぱり映像で見ると(ちょっと違うよそれ!)みたいな描写がそこここに見られ欧米人の見る日本像が中国等々極東アジアと混同した目で見てる部分も多いように思いました。日本芸者をモチーフにした映画『SAYURI(2005)』なども何で主演が中国人なんだという・・・日本人としては複雑な心境ですよね。しかしながら日本の世界における経済的脅威が減退した反面、文化的には随分好意的に見られようになった気がします。ワシントンポスト誌で文化帝国日本とか、日本の最大の輸出品は大衆文化と掲載されたり(日本は米国に次いで文化輸出額2位らしい)、フランスで開催されたジャパンエキスポなども今年は56,000人の集客が有ったそうです。まぁ大衆文化と言えばおそらく漫画やアニメが主だとは思いますが、それでも着物の着付けや着物ファッションショー、生け花のデモンストレーションも盛況だったとのことなので古き良き日本伝統文化にも興味を持っていだたけてるいるのでしょう。和楽多屋スタッフの一人としてはちょっと嬉しい気持ちにさせられるニュースでした。

スタッフ:S.K