和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

双六の進化

先日、以前訪問した東京千代田区神田神保町にあるかるた専門店「奥野かるた」に再びお伺いし、いろいろお話をすることができました。かるたといえば今「和楽多屋」では『孫徳かるた』が大好評ですが、この店はかるたはもちろん、ゲーム類も充実しています。

その中で、目をひいたのが「双六」。「和楽多屋」のスタッフ・浅草のボーイも大いに気に入り、そのまま額装して飾りたいと購入させていただきました。ご存知の通り、双六とはサイコロをふってその目だけ進んで上がりを競うというゲームです。わざわざ説明したのは、最近あまり双六で遊んでいる子供を見かけないので(^^;

でも、双六ってよく考えたら、あの「人生ゲーム」もそうだし、テレビゲームの「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」だって、現代版の双六といえば双六。ゲームの基本って案外昔から変わらないのかもしれません…。

お店にあったのは、江戸時代の膝栗毛の双六や、明治時代のいろはたとへ双六。どちらも絵がとてもいいんですね。浮世絵の広重が描いていたりして、とても雰囲気がよく出ています。今、見るととても新鮮に感じます。

伝統工芸や和雑貨って古くもあり、新しくもある。時代時代によって進化していくものだし、伝統を守り続けるものでも、今見ると新鮮に感じる。また、古いものでも、現代人が忘れていた何かを発見することもある…。双六の楽しい絵を見ていて、そんなことを感じていました。

スタッフ:MORI