和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

型染版画「日本のかたち」

文字のデザインについてタイポグラファーの伊藤 紘さんの作品については前々から我々デザイナーの憧れの的で真のプロフェッショナルとして存じ上げてはおりました。

私たちグラフィックデザインを中心に仕事をする制作の現場ではタイポグラフィという言葉は大変に重みのある言葉です。

その広告物などそこに盛り込まれる要素としてのプラン、写真、イラスト、文章などがどんなに優れていても「書体の選択、文字の組み方」によって見る側に、美意識の欠如で堪え難い作品となるか、素晴らしい感動を与える作品になるかが決まってしまうからです。当然デザイナーの力量もそこで判断されてしまいます。

文字には文化というものがあります。私どものスタッフはほとんどがデザイナーです。パソコンという便利な道具によってキー一つで文字を自由に使用し、デジタルという主流のなかで美しい日本語の持つそうしたこと「日本のかたち」といったことが忘れてしまうのではないか心配です。

「文字とかたち」をテーマとする型染版画に見る氏の作品からはハイテクの時代だからこそ必要な、日本人の本来持っている「美意識」を再び目覚めさせてくれるような気がします。

伊藤 紘(いとうひろむ)氏
http://www.jagat.or.jp/story_memo_view.asp?StoryID=3331 

伊藤紘氏の「型染版画」が当ネットでご紹介できるようお話をさせていただいております。私は大変楽しみにしております。乞うご期待です。

和楽多屋スタッフ:SEN