和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

トンボ玉が夏を呼ぶ…

先日、日本橋三越で開かれていた「初夏のガラス遣い〜トンボ玉使う、纏うを愉しむ」に行って来ました。トンボ玉のアクセサリーやコアグラスの酒の器など、夏らしいガラスのアイテムが並んでいて、それを見ていると、目から先に夏がやってきた思いでした。

ところでみなさん、トンボ玉ってご存知ですか? 簡単にいえば、色文様のついたガラス玉のことで、ヒモを通す穴のあいた装飾玉のことです。どうしてトンボ玉かというと、その表面に円文様をあしらってあり、それがトンボの目に似ているからということなんですね。日本では江戸中期からそう呼ばれるようになったとか。しかしガラス玉自体の歴史は古く、メソポタミアでは古代バビロニア王国で紀元前16世紀頃から、エジプトでは新王国で紀元前15世紀頃から、日本でも日本書紀の中に、神器の一つとして、剣や鏡とともに「玉」として登場します。

現在では宝物と言えばダイヤモンドなどの宝石ですが、古代人にとっては、この美しいガラス玉は、装飾品として、そしてお守りとして大切にされてきたようです。

そんな貴重品としてのガラス玉でしたが、日本では江戸時代に外国からガラス製品や加工技術が伝わるにつれ、庶民の間に身近な製品となっていきました。そこで簪(かんざし)や根付(ねつけ)につかわれて、多くの人が楽しめるようになったのですね。

三越に出品されていた作家の方は、木暮紀一氏と林裕子氏。実は今回お伺いしたのは、現在「和楽多屋」で企画を進めている銀器シリーズでご協力を願っている「銀工房 こじま」の方のご紹介があってのことでした。まだ内緒(?)なんですが、銀器のかんざしに林さんのトンボ玉をつけるというコラボレーションを考えているんですね。実現すれば、またご案内しますので、楽しみにしていてくださいね(^^

こじまさんと林さんのサイトをご紹介しておきます。
銀工房 こじま http://www.bekkoame.ne.jp/ha/hc17806/
玉や ふちこま http://ww3.ctt.ne.jp/hiroko/

和楽多屋スタッフ:MORI