和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

真葛香山の500万円の花瓶

昨日放送された「開運!なんでも鑑定団」に、宮川(真葛)香山の真葛焼花瓶が出てましたよね。息子さんが骨董が大好きで、海外に出張の度に探し歩いていて、いいものを見つけると、「今、逃すともう見つからないよ!買って来てあげるから、お金を送って!」とそのお母さんに電話が入るのだとか。

そして鑑定の結果は…なんと500万円!・・・すごいですね(^^;

真葛香山といえば、『和楽多屋』でもその写真集をご紹介していますが、明治の偉大な陶芸家です。ただ、この人、現代の日本人にはあまり知られていない。幕末から明治初期にかけてのほんの十余年間、「ジャポニズム」と称した「日本固有の芸術」がその技術の高さと意匠の斬新さをもって世界の有識者の中でその存在を認められた時に活躍した人だったんですね。

それ故、その作品のパワーはものすごい。特にリアリティーの極致ともいうべき「高浮彫」は、世界に対して日本の技術を強烈にアピールする作家の情念を感じます。

番組で紹介されていた香山の作品のほとんどは、写真集の著者・田邊哲人氏の所蔵によるもので、この写真集でも、じっくりご覧頂けることができます。また実物をご覧になりたい方は、7月27日から東京国立博物館の本館19室にて展示されるようです。

番組の鑑定士のコメントでは、香山の作品は、これからますます評価されていくとのことですから、これを機会に、じっくりと“知られざる陶芸家 真葛香山”の作品に触れてみるのもいいかもしれませんよ(^^

真葛香山写真集
http://warakutaya.com/makuzukouzan.html

和楽多屋スタッフ:MORI