和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

花火

まだ梅雨は明けていませんが、7月の下旬あたりからは、いよいよ花火のシーズンですね。各地でいろいろ豪華な花火大会が開催され、わくわくされてる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

現在のような打ち上げ花火が登場したのは、日本では江戸時代になってからなんですが、当時有名だったのが「玉屋〜!鍵屋〜!」のかけ声で知られる、玉屋と鍵屋。江戸は隅田川の花火大会はこの二つの店が独占していました(川の上流を玉屋、下流を鍵屋が担当しました)。

といっても元々は鍵屋が最初で、鍵屋の手代が独立して開いたのが玉屋なんですね。人気は鍵屋より玉屋のほうが高かったようなのですが、玉屋は失火により大火事をおこし、江戸追放になってしまったのです。しかし、いまだに玉屋の名前が残っているところをみると、よほど玉屋の花火はすごかったんですね。

ところで、花火には“和火”と“洋火”があるのをご存知ですか。“和火”とは、外国製の火薬の原料が輸入されていなかった頃の日本の花火のことで、色はちょうど線香花火がそうであるように、暗いオレンジ色だけでした。それに比べて“洋火”とは、文明開化以降に外国から輸入された多くの火薬類を使った花火のことです。派手さはありますが、どこか日本人の「わびさび」とは相容れないような気もします(^^; 昔の日本の花火職人は、炭にする木の種類を変えたり、さまざまな混ぜものをして少しでも違う色を出そうと努力したそうです。その職人技がきっと微妙な色合いを生み、日本人好みの優しい風情のある花火を生み出したことでしょう。

『和楽多屋』スタッフとしては、花火にも“和”にこだわりたい…そんな気がします(^^

東京の4大花火大会のスケジュールを掲載しておきます(^^
隅田川花火大会 7月28日(土) 夜7:10〜8:30
江戸川区花火大会・市川市民納涼花火大会 8月4日(土) 夜7:15〜8:30
東京湾大華火祭 8月11日(土)  夜7:00〜8:20
神宮外苑花火大会 8月16日(木)  夜7:30〜8:30
※スケジュールは予定です。

和楽多屋スタッフ:MORI