和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

昆虫食が世界を救う?

伊丹市昆虫館(兵庫県伊丹市昆陽池3丁目)で、世界各地の昆虫料理を集めた企画展「昆虫食」が開かれているそうです。11月18日には試食会もあって、なかなかの美味との評判だったとか。

昆虫を食べるというと、抵抗のある人もあるかもしれませんが、実は歴史的に見て昆虫食というのは、人間の食料としてかなり重要なポジションを担っていたことがわかります。つまり狩猟や農業で十分な食べ物が確保できなかった時代、昆虫は比較的容易に確保できる食料として重宝されていたのです。

栄養学的に言ってもタンパク質やミネラルが豊富で食品としてはまったく問題なし。それに地球の環境問題から考えても、昆虫食は優れているのです。というのも、野菜などは植物は太陽のエネルギーを得て生産されます。その植物を食べて牛や豚が食品として生産されます。しかし、植物のエネルギーがすべて食肉に変換するわけではなく、そこにはどうしてもロスが生じます。その二次生産の効率が魚類では10%、牛や豚のわずか1〜3%に比べ、昆虫は平均40%と、圧倒的に優れているわけです。地球に優しい食料は、野菜と昆虫なのかもしれません。

日本でも長野県などでは、イナゴやハチの子が郷土食として有名です。昆虫は決してゲテモノではないはずですよね。人類創世記から食べられてきた昆虫は、この地球環境の危機をむかえて、再び未来の食べ物として脚光を浴びるのは間違いないのではないでしょうか?
(ちなみに伊丹市昆虫館の企画展「昆虫食」の展示は来年の1月28日までで、試食会は12月15日と来年の1月20日にも開催されるようですよ(^^)

和楽多屋スタッフ:MORI