和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

心で感じること

日本の古典芸能といえば歌舞伎や能。歌舞伎は今でも芸能ニュースにもその役者がひんぱんに登場するほどさかんですよね。

しかし、一方の能といえば歴史の古さでは歌舞伎を圧倒しているにもかかわらず、何やら難しげで、現代人にはとっつきにくい。おそらく観たことがない人も多いのではないでしょうか。

私も観るまではそう思っていました。ところが何年か前にたまたま増上寺薪能を観る機会があり、そのときの能の美しさに魅了されてしまったのです。

幽玄という言葉がそのまま当てはまるような不思議な雰囲気。言葉の意味は分からなくても、五感を鋭くすれば体で感じる何かがあるような気がしてきます。

食わず嫌いはいけませんよね。難しいから、分からないからと敬遠していては、多くの人生の楽しみを逃してしまうと思います。たとえ正しく理解できなくても、感じる何かがあれば、それに忠実にありたいと思っています。


能百番
※舞台が分からなくても、これらの面を観ているだけでも感動があります。

和楽多屋スタッフ:MORI