和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

カツオ

初鰹といえば、江戸っ子が「女房を質に入れてでも食べたい」と言うほど心待ちにしていた魚です(今ならダンナの方が質に入れられそうですが(^^;)。もっとも初物好きの江戸っ子のことですから、「味はさておき」なんて但し書きが付くのかもしれません。というのも脂ののりという意味からいうと、初鰹よりも秋の戻り鰹のほうに軍配が上がるからです。

しかし、何でも脂さえのっていればうまいわけじゃありません。初鰹、いわゆる上り鰹の身がしっかり締まって、淡白でさっぱりとした味わいのほうが鰹らしく、うまいとする人もいるのです。

鰹は本来鮮度が落ちやすく、生で食べられるのは昔は漁民だけでした。したがって鰹節などの加工法が発達したのですね。もちろん今では冷凍技術も発達していますから、日本中どこでも生で味わえるわけです。しかし、買うときにはやはり鮮度に気を付けて、エラが鮮やかな紅色であるとか、目が生き生きしているものを選んでくださいね。

マグロもそうですが、脂ののったトロより淡白な赤身を好むようになれば、魚の“通”かも(^^ 初鰹のさっぱりした味わいが分かれば、魚好きの仲間入りかもしれませんよ(^^。


晩酌にカツオのお刺身をおしゃれな石の器に盛って…

和楽多屋スタッフ:MORI