和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

こだわり

「うちは味にこだわってますから…」
「こだわりの品選びで、皆様を満足させます…」

などなど、“こだわり”という言葉は、一つのセールスポイントとしてよく使われます。かく言う私たち『和楽多屋』も「和の逸品」にこだわっているわけですが…。

しかしもともと「こだわり」という言葉は、悪い意味に使われたのが最初でした。つまり“つまらないことにとらわれて気にする、執着する”というのが本来の意味です。

それがいつの頃からか良い意味に使われ始めたのは、モノが溢れる時代になって、みんなとは違うモノ、自分だけのモノを選ぶことがカッコイイと思われ始めたからだと言われています。

こだわることは自己主張です。そういう意味で『和楽多屋』や「和」にこだわり、「和」によって自己主張しています。売れる物であればどんなものでも売るという姿勢を貫きたいと思っています。

たとえば、今制作中の『型染版画 伊藤 紘』も、伊藤先生の作品をより多くの人に知ってもらいたい、という願いから企画されたものです。型染めという伝統的手法と現代的なグラフィック感覚が融合した作品は、“日本”を忘れかけている現代の日本にこそ必要とされる芸術であり、将来に遺すべき作品だという信念にこだわっています。

そういう“こだわり”なら、きっと皆さんにも受け入れていただけると思うのですが、いかがでしょうか。

型染版画 伊藤紘の世界
http://warakutaya.com/katazomehanga.html

和楽多屋スタッフ:MORI