和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

牛天神(北野神社)と北斎「礫川 雪の旦」


梅はもう遅いと思いながらも、少し暖かい陽気に誘われたこともあり、毎年行ってる歩いても7〜8分のところの牛天神(北野神社)へぶらりと。やはり、梅の花の見頃は過ぎてました。そこで別の写真を撮りました。

境内にある、なで石(自然石)は、源頼朝公が此の地に休まれたとき、夢の中に牛に乗られた菅原道真公が現れ、願いが叶うことを告げられと言われております。
撫でるとねがいが叶うと、今日まで多くの人々に信仰されております。
北斎と牛天神(北野神社)の関わり。
葛飾北斎 富嶽三十六景「礫川 雪の旦(こいしかわ ゆきのあした)

「雪の富士」
葛飾北斎 富嶽三十六景は、そのほとんどが晴れの景色です。そんな中で唯一の雪景を描いたもので、当時、牛天神境内西側にあった茶屋より、遠く富士を眺望する絵とされています。
当時は視界をさえぎるものもなく、今、私のいるここに来て、銀世界のかなたにそびえる富士を描いたんですね。北斎もさぞ楽しいことであったのではと思います。
晴れの景色以外のもう1枚「雨の富士」

雨の富士は「山下白雨」だけです。その「山下白雨」でさえ、富士の頂上は晴れています。 夏の夕立の風景を描いていますが、山頂の晴れと山下の雨とが対照に描かれています。これによって、見るものの想像力も膨らんでくる作品と思います。