和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

甦る真葛(宮川)香山の世界

真葛香山

19日のhiroサンのコメントにもある通り、先週の土曜日、テレビ東京の「美の巨人たち」で宮川(真葛)香山が採り上げられました。

私もこの番組は好きでよく観るのですが、『和楽多屋』でもご紹介している香山のことですから、じっくり見入ってしまいました。

やっぱりすごいですね。アップになると蟹の質感や色の微妙な滲み具合まで正確に写し取ったスーパーリアリティの世界。陶芸と彫刻の世界の融合です。技術的には相当難しいんだそうですね。というのも、陶土は乾燥したり焼くと収縮するわけで、しかも細いところと太いところではその収縮率が違う。そこまで計算しないと、陶芸であのような彫刻的な形は作れないそうです。

香山の生きた時代は外国の文化をどんどん取り入れて吸収していった明治時代。ひとり香山だけが日本の技術をこれでもかと外国に見せつけていたわけです。そこで海外での評価は抜群に高く、香山の作品はひっぱりだこだったとか。

よく海外で評価されてから、やっと地元の日本で評価されるということがありますが、香山もこれを機会にきっと日本でも再評価されることでしょう。

テレビ東京美の巨人たち
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/

和楽多屋「真葛(宮川)香山写真集」
http://www.warakutaya.com/makuzukouzan.html

和楽多屋スタッフ:MORI