和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

浅草へ里帰り

東京・浅草の仲見世は、いつ行っても観光客で賑わっていますね。昨日、その仲見世商店街を彩るシャッター絵「浅草絵巻」が新装披露があったそうですよ。店のシャッターに三社祭などの浅草の行事が描かれた、なかなか楽しい趣向です。

浅草といえば、かつて東京の最も最先端の歓楽街でありました。ちょうど今の新宿や渋谷の感じでしょうか。演劇あり、遊園地あり、飲食店ありと、浅草へ行けば新しい楽しみが味わえるというわけです。それがいつの頃からか、時代は浅草を追い越して行き、逆にレトロな雰囲気が郷愁を誘うという風情。もちろん地元の方は、復興をめざしてさまざまなイベントを企画したり、努力されていますが…。

それでもやっぱり浅草に行くと、私などはある種の懐かしさを感じてしまうのです。そこには、“かつての日本”が歴然と生き残っていたり、おみやげ店には外国人が喜びそうな“誇張された日本”が並んでいたり…。でも、そんな混沌も浅草の魅力の一つだと思います。だから、ときどき無性に行きたくなるのです。もう少しでお正月。里帰りをする方も多いと思います。それと同じように、浅草へ行くことは自分の中の日本を再発見するための里帰りなのかもしれません。

スタッフ:MORI