和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

扇の知恵

5月になりました。

5月1日といえば、「メーデー」ですね。発端は1886年にシカゴの労働者が「8時間労働制」を求めてストやデモを行ったことを記念してのことらしいのですが、当時の労働者は長時間労働に苦しんでいたんですね。まあ、今の私と変わりませんが(^^;

ところで今日はメーデー以外に「扇の日」でもあるということです。なぜ5月1日が扇の日かというと、『源氏物語』では女性が光源氏に扇を贈っていることから、「こ(5)い(1)」(恋)の語呂合せということです。

この扇、実は日本で発明されたってご存知ですか? 扇と同じく風を送る道具には「うちわ」がありますが、そのうちわが7世紀頃日本に伝わり、うちわを折り畳んで携帯に便利な道具にしたものが扇、扇子(せんす)です。8世紀頃のことでした。その後、扇は中国に輸出され、さらにヨーロッパにも伝わり、17世紀のパリには扇を扱う店が150軒を数えるほど、上流階級の女性のコミュニケーションの道具として大流行したそうですよ。

何でもコンパクトにするのは日本人のお得意芸ですが、なかなか昔の日本人は知恵があったのですね。和楽多屋では「和雑貨」のコーナーで少しだけ扱っていますが、これから暑くなる季節、さらに品揃えを増やしたいと考えています(^^

和楽多屋スタッフ:MORI