手ぬぐいの魅力
先日、NHKの「美の壺」という番組で、「手ぬぐい」を取り上げていました(8/14放送)。
この番組はある美術品や工芸品をさまざまな角度から、その鑑賞のポイントについて教えてくれるので、ときどき見ています。
手ぬぐいは本当にシンプルな布きれと言ってしまえばそれまでですが、実に奥深いと改めて知りました。庶民の間に広まったのは江戸時代ですが、単なる“手をぬぐうもの”以上に、当時からさまざまな使い方があったようです。
たとえば、時と場合に合わせたさまざまな被り方が考案されてオシャレアイテムになったり、その柄も江戸の粋を伝える優れたデザイン性があったようです。手ぬぐいのデザインでしゃれっけを競う催しものまで開かれていたようですね。
そして手ぬぐいは、使い込むほどに味が出るということ。線維がよれて柔らかくなり手に馴染み、染めもいい具合に淡くなり、愛着がわくというのです。日本の工芸品には、こういう使うほどに味が出るものがたくさんありますよね。
使って使って、最後は雑巾になる…。手ぬぐいはまさにエコのアイテムでもあるのです。
和楽多屋スタッフ:MORI