和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

夜目、遠目、傘の内

昔から女性が美人に見える条件として「夜目、遠目、傘の内」なんてことが言われます。夕暮れに出会ったり、遠くから見たり、傘の陰でちらっと見えた人が美しく見えるということですよね。しかしこれは女性の方々は失礼だとお思いでしょうが、要するに“はっきり見えない”ということです。そういえば、写真でも少しピントがぼけていたほうが、アラが隠れていい場合もありますし、テレビがハイビジョンの時代になると困ると言っている女子アナウンサーがいました(^^;

見る対象は変わらないにもかかわらず、見方によって、美人に見えたりそうでなかったり…。不思議なことです。目に見えるものしか信じないという方もいらっしゃいますが、目に見えても、それは案外真実の姿ではないのかもしれません。

のっぺらぼうという怪談がありますが、暗闇で呼びとめた女性が振り返ると、その顔には目も鼻も口もついていないというお話です。意外と真実とはこのようなものかもしれません。つまり、ちゃんと見ようとすると、のっぺらぼうで本当の姿を現さないものだと…。

真実を見ようとするには、肉眼ではなく、心の眼が必要なのかも知れません。心の眼は物事を精密にはっきり見るのではなく、ズバリ真実を見通すことができるからです。つまり真実は外ではなくて、内にあるのですね。心の眼で美人に見えたら、他人の眼にどう映ろうと、その人にとっては美人に違いありません。

さて、これから少しすると梅雨の季節。傘をさす機会が多くなりますが、すべての女性が美人に見える絶好の季節かもしれませんよ(^^

和楽多屋スタッフ:MORI