和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

ソメイヨシノがなくなる!?

先週末の当ブログの記事でも採り上げられていましたが、今まさに東京ではお花見の季節を迎えています。わざわざ桜の名所まででかけていかなくても、街中でも意外なところに淡紅色を発見して、「あ、こんなところに桜が…」なんて思ったりします。

ところでお花見の桜といえば、ほとんどがソメイヨシノという品種だそうです。しかし、実は私はこのソメイヨシノがあまり好きではありません。他の桜に比べて、どうも色が薄く弱々しい感じがするからです。あるいはあまりにも一般的になり過ぎて、見過ぎているからかもしれません。

ソメイヨシノは、江戸末期に、江戸の染井村(現在の豊島区駒込)に集落を作っていた植木職人によって開発された園芸品種です。つまり人工的に造り出された品種で、だから弱々しい感じがするのかもしれません。実際、ソメイヨシノには「60年寿命説」というのがあるそうで、今ある木の大半が昭和天皇の即位の時や、第二次世界大戦後すぐ復興のシンボルとして植樹されたものということですから、そろそろ寿命がつきて、なくなってしまうのかもしれません。

もし、そうだとすれば、お花見の風景もずいぶん変わることになるでしょう。花がなくて“酔っぱらい”だけが残れば、ずいぶん迷惑な話です(^^;

しかし、徐々に青森県弘前城跡公園には樹齢100年をこえるソメイヨシノがあるそうですし、ソメイヨシノ一色から、徐々に別の里桜を植えることも始まっているようですから、お花見ファンの方は、ひとまずは安心ということなのでしょう。いずれにしても、一年でこの時期にしかできない行事ですから、もちろん私も大いに楽しみたいと思います(^^;

和楽多屋スタッフ:MORI