和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

2012-01-01から1年間の記事一覧

甦ったシーサー。

宮城須美子氏(人間国宝金城次郎氏の長女)の特別で貴重なシーサー、和楽多屋が特にお願いして制作される作品です(今回は6月お引き渡し予定)。魔物を追い払うとされるその表情は笑っているようにも見えます。容姿は気高く、力強く、筋骨隆々と素朴のなかに…

北斎漫画をアレンジ、銀製アクセサリー。

漫画のルーツともいわれる鳥獣戯画と北斎漫画の遊びごころ。 北斎漫画の図柄を題材に、江戸から続く伝統的な錺(かざり)職人の手による、銀製アクセサリーやマグネットを現代にアレンジしました。 世界に知られる一番有名な日本の画家、浮世絵師・葛飾北斎…

春はもうすぐ。桜PART3

日本のこころ「型染版画」版画集より 今日の東京、春一番はないけどまさしく春。今日はご存知ない方のために伝統的な型染版画について伊藤紘氏 型染版画についてより抜粋したものを掲載します。 ●時代を経て、和紙を柿渋で貼り重ねた型紙(伊勢の型紙が有名…

桜のうた PART2

桜のうた(日本のこころ型染版画 伊藤紘より) 先日のブログで、NHKの大河ドラマ「平清盛」での桜のうたについて書きましたが、今日もまた桜のうたです。西行のうたもあります。桜は日本人にとって特別な感情を抱かせます。人生の筋目、その散り際の潔さなど…

高岡銅器

陶器に比べ、金属器はどうしても“冷たさ”というイメージがつきまとうものです。しかし、そんな金属器の中でも、銅器は例外だと思うのは私だけでしょうか。 そういえば、人や仏をかたどった像は銅で製作されます。親しみやすさ、暖かさを表現するには、金属の…

桜舞い、うたう「義清(西行)

花2首(日本のこころ型染版画 伊藤紘より) 前回放送NHK「平清盛」で清盛と同じ北面の武士で鳥羽法皇に仕える、佐藤義清(のりきよ)後の西行法師の場面には桜の花と短歌が見事に映し出された。 「願はくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月のころ」 有…

信楽焼の魅力

信楽焼といえば、どうしても狸の置物のイメージが強いのですが、実際、信楽焼で狸が焼かれたのは、明治時代ということで、その歴史はまだ新しいのです。 信楽焼の狸が全国に知られるようになったのは、さらに新しく、昭和天皇が太平洋戦争が終わり、全国を巡…

東京ゲートブリッジ ある風景・無い風景。

東京ゲートブリッジが開通する前々日だったか朝のTVのニュースで早くから写真撮影するカメラマンが映し出されていた。 かなりのアップで映し出されたその人は、な何と私の写真の師匠でもある伊藤ひかるさんでした。早速電話して写真を見たいと伝えましたが …

3.11に思う。「日光菩薩」と「月光菩薩」

奈良薬師寺「日光菩薩」 千の光明を発し、生や苦の闇をなくすとされる日光菩薩は太陽の象徴とされ、月光菩薩は月の光の象徴とされています。その日がかならす太陽が広がる晴天ばかりでなく、夜の月にあってもいつも姿が違います。同様に人の心や身体も元気が…

江戸の友禅は渋好み

月と桜(東京手描友禅 染額)月は本金使用しております友禅は京友禅と加賀友禅が代表的なものですが、江戸でも友禅が発達し、江戸友禅と呼ばれています(現在は東京手描友禅として伝統的工芸品に指定されています)。 江戸でも友禅染は一説によると、五代将…

少しの、そして小さな一歩。3.11

昔から言われておりますが「笑う門には福来たる」。笑顔で暮らすことの大切さは計り知れないもので、想い以上の幸福を己と周囲にもたらすこともしばしばです。3.11東日本大震災からまもなく一年を迎えようとしていますが誰しもが一日も早い復興を願っており…

雛人形、五月人形は外国の方にも人気。

外国の方のお土産に木目込人形が人気なのは、日本独特の着物や人気の歌舞伎のシーンがエキゾチックに感じることと、衣裳を一枚一枚、木目込んで作るので、布の鮮やかさが引き立つ、つまりより“日本らしさ”が際立っているからでしょう。 「和情報あれこれ」特…

文の京(ふみのみやこ)散策の幅広がる。

三寒四温というのは少し気が早いかもしれないが、昨日、今日と東京は陽がさしていて大変温かい。そうなればやはり散策ということになります。 書店には散歩、散策、街歩きといった本が以前にも増して多く出ている気がします。文京区は(ふみのみやこ)といわ…

花のある生活。信楽焼の花器。

今年は全国的に寒さが厳しく、梅の開花が2週間ほど遅れそうです。しかし、春は確実にやってきます。 「信楽焼の花器・灯り」を和楽多屋が厳選セレクト掲載いたしました。 インテリアに花を取り入れたり、お庭の花や、お散歩の途中で花を摘んでみたり。ちょっ…

夢二と「椿」

古くて新しい「和」のある生活。好きなことば「温故知新」。 つばき さく はるなのに あなたは かえらない… 「木」偏に「春」で椿(つばき)。椿はまさに春の花です。 椿の美しさは昔から人々に愛され、たとえば『椿姫』として小説やオペラになり、日本でも…

「和」の美・知恵 読まれています。

“ホッ”と一息 和のことが好きな方に「和」情報の小さな発信基地になれば、こんな思いで掲載している「和」の情報サイトですが、そのなかで「和」の美・知恵、が多くの方に読んでいただいており、面白いページになっていると自負しております。 観る、知る、…

「温故知新」高岡銅器セレクト。

「高岡銅器」は400年の歴史、先人の心を受継ぐ伝統工芸です。暮らしのなかで「心」が和らぎ、豊かにしてくれる。そんな作品をセレクトしてみました。 伝統工芸品も工夫が積み重ねられ、時代の流れ生活様式の変化に合った多種多様の作品が生み出されてきてい…

肥後象がん2012ワークショップ

世界的に活躍する錦織さん、といってもテニスの錦織(にしこり)選手のことではなく、こちらは錦織(にしきおり)弘昭さん(デザイン・プロデューサー)のことで熊本の伝統工芸品、肥後象がん2012ワークショップが文京区根津のギャラリー根津七弥で開催され…

ボルゾイ君、美しすぎる。松井冬子さん、美しすぎる。

横浜美術館で「松井冬子展(3月18日まで)が行われている。1/24読売新聞のぎゃらりいモールに「盲犬図」の作品があり、かってロシアの高貴な人々に愛されたという犬種「ボルゾイ」の絵を見ました。艶やかな毛並みを波打たせ、どこまでも気高さを失わない。そ…

ことばの定義カフェ・ことばの才蔵くん

当方の「記念本づくり」などで、お世話になっております川崎しげるさんから再度メールをいただきました。一度紹介しましたが、今、次世代に本当に大切なものは何かについて一緒に考えていける、すばらしいサイトなると思います。ここにその内容を皆様にもぜ…

日本人の「こころ」

今、日本人の心に大きな変化がおきていると言われております。忘れかけているのではと考えてしまう日本人自身のアイデンティティ、日本人の「こころ」。この本から学ぶべきことは多いと思います。 「永久保存版」、その内容を紹介します。 ●「かたち」色、結…

「四字熟語」とボケ防止

あまり読まれてはいないと思いますがツイッターに四字熟語を載せるのが楽しみになっています。これは和楽多屋の「四字熟語日めくりカレンダー」からの引用です。これが不思議と世間の出来ごとと合致することが多いことにも気づかされました。 ここには名言・…

観音様

伊藤紘 日本のこころ型染版画 観音経 今日1月17日は阪神淡路大震災から17年になります。1.17と3.11は忘れることはできません。私は信仰心がある方だとはおもっていません。しかし この型染版画]に描かれた観音様。観音菩薩に親しみを持ち、寺院にお参りする…

心華やぐ、雛人形

写真は[瑞雲雛 親王飾り] 和楽多屋が自信をもってお薦めする江戸木目込み雛人形ですが、すでに3月3日の雛祭りまでに制作が難しい商品もでてきております。お申し込みはお早めにお願いいたします。商品をご覧になりたい方は、電話03-3815-5150まで直接お電…

開運招福。七福神巡り。

「松の内」とは、お正月の松飾りをつけておく期間をいいますが、関東と関西ではその期間が違うようです。関東では7日まで、関西では15日というのが一般的。細かく言えばもっと様々な解釈があるようで、中には6日までという地域もあるようです。 というわ…

江戸職人の心、伝える役割。

明けましておめでとうございます。 無名ながら優れた技をさりげなく示し、それでいて過剰な期待や報酬にも関心が薄く、仕事と道具には熱く、芸術という言葉や役所の権威づけの甘言には冷ややかな、生き難い世を生きる職人がいい。(伊藤紘) 企画・編集のお…