和楽多屋日記

伝統工芸・和雑貨の「和楽多屋」店長の日記。

2006-01-01から1年間の記事一覧

知ってるようで、あまり知ってなかった事

和楽多屋HP用の焼き物分布図を作っていた時です。各焼き物の名称を引き出し線を使って日本地図の各県に引いていったわけですが、恥ずかしながら僕は日本地図における各県の位置あまりよく把握してなかった事に気付きました。だいたい大きな枠組みとしてはこ…

亀戸大根(かめいどだいこん)

ここは、亀戸。タイトルは、街でみかけた「和」になるのか、ぶらり通勤途中下車で書く内容なのかどちらとも言えませんが、蔵前橋通りに面し、明治通りと交差するところに割烹料理のお店「升本」さんがあります。通りからその店の玄関(入口)を見ただけで誰…

そろそろ燗酒でも…

枕草子では秋について「秋は、夕暮。夕日のさして、山の端いと近うなりたるに、烏の、寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど、飛び急ぐさへ、あはれなり。まいて、雁などの列ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入り果てて、風の音、虫の音…

日本人と星座

先日、帰りが遅くなって、ふと空を見上げると、カミソリのような三日月と一緒に、星が出ていました。空気の悪い東京のこと、一等星くらいしか見えない寂しい数でしたが、それでもいくつかは分かる星座もあって、昔小学生のときに友達とキャンプに行って、飽…

日仏友好

その1.「パリっ娘」が日本の「染め」にチャレンジフランスの名門美大生の若い娘さんが、日本の染色を学ぶため、東京新宿にある手描友禅の工房に何日間か研修生として修行する様子を、たまたま9/10日の日曜日だったと思いますがTVで見ていました。 伝統工芸の…

亀の子たわし

和のアイテムというと、何か重苦しく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、もっと気軽なものもたくさんあります。だって、ほんの何十年か前は普通の生活で使っていたものも多いのですから。たとえば「亀の子たわし」。最近はほとんどの方が洗い物にはス…

用の美

“用の美”という言葉があります。ただ鑑賞するためだけの美ではなくて、普段使っているからこそ、その美しさが光る、といった意味だと思います。たとえば茶道具なんかがそうですよね。確かに茶碗はそれ一つでも造形的な美しさはありますが、茶筅やお釜など、…

「江戸通り」

昨日、江戸文化歴史検定の概要をスタッフのMORIが取りあげていましたが、江戸ブームとまではいかないにしても、何となく最近は江戸について感心が高まってきているような気がしてうれしくなります。 「ぶらり通勤途中の話し」蔵前橋通り、今日はそれに交差す…

江戸文化歴史検定

“資格マニア”と呼ばれる方がいらっしゃるように、世の中には検定試験が実にたくさんあります。有名なところでは「漢字検定」「パソコン検定」「英語検定」などなど。そして、ついに、というか、待ってました、というか…「江戸文化歴史検定」という検定試験が…

普段使いの“和”

“和”や“和風”というと、何やら古めかしいイメージもあるのですが、逆に現代の若者にとっては、新鮮なものとして、受け入れられている面もあるんだそうですね。お父さんお母さん世代にとって日本風なものというのは、小さな頃から慣れ親しんだものであります…

御神輿

私の家の近所の神社でお祭りが始まりました。ご近所の方が集まって、仮のテントを設営し、いろいろ準備に忙しくされています。その中心にあるのは御神輿。祭りといえば、やはり御神輿ですね。御神輿は本来、神様が御旅所(おたびしょ:神様が巡幸の途中で休…

街歩きの楽しみ

最近、SENさんの話題に「ぶらり途中下車の旅」の話題が出ていますが、同じく東京ローカルの番組で「東京ウォーキングマップ」という番組もあります。(日曜日の早朝、TBSで放送しています)こちらは「ぶらり…」と違って、少しマニアックな感じで、番組のレポ…

江戸職人、粋の技

9/5「ぶらり通勤途中下車の旅」ということで、蔵前橋通りに面した震災記念堂周辺の話をしましたが、通勤は自宅のある市川市から江戸川、中川、荒川、隅田川を渡り、蔵前橋通りをまっすぐお茶の水近くまで、さらに本郷通り、春日通りを経て文京区小石川にある…

「ぶらり通勤途中下車の旅」(防災週間)

日本テレビ土曜日の朝「ぶらり途中下車の旅」という番組があります。週替わりで芸能人が電車に乗って気ままな旅をする。ちょっと変わった美味しいお店、伝統工芸品や気さくな職人さんの紹介など、そこには新しい発見、こころ温まる素晴らしい人と人との出合…

残しておくべき“文化遺産”

「和楽多屋」は伝統工芸を多く扱っていますが、そういう工芸品ではないのですが、未来に残しておきたい、日本独特の“伝統文化品”(?)があります。「看板建築」もそのひとつです。「看板建築」といっても、何のことか分からない方も多くいらっしゃることで…

zizi62さんへ&こども体験歌舞伎

zizi62さん、8/30付けでいただいた貴重なご意見と新しい情報、ありがとうございました。藤本染工芸、木版染め藤本義和さんネットで拝見させていただきました。 27歳の女性監督、いいですね。上映会も見たい。次男の哲生さんが染色教室を主宰し、親子で伝統工…

大人の手習い

“六十の手習い”という言葉がありますが、本来子供の頃に修行すべきものを、かなり年を経てから稽古を始めることですね。ピアノやバレー、バイオリンというふうに習い事のほとんどは小さい頃から始めないとなかなか大成することは難しいようです。でも、たと…

街でみかけた「和」など

勤務する会社の最寄り駅は丸の内線の茗荷谷(みょうがだに)駅。東京方面からきて後楽園駅の次の駅で春日通りに面した文京区立茗台中学校の前です。茗台は、みょうだいではなく、めいだいと読みます。今日はその通りから見た中学の生徒さんの作品の「和」に…

諏訪の美術館の魅力

8月も今週で終わり、週末はもう9月。秋も近いですね。秋といえば食欲と同時に“芸術の秋”でもあります。私は秋とはいわず、ときどき美術館へ行くのが趣味です。私が住む東京には、大小を問わず、さまざまな美術館がありますが、たまには地方の美術館に行く…

江戸の粋と伝統工芸

江戸の文化を表す言葉として“粋(いき)”があります。同じ字を書いて関西では“粋(すい)”というのだそうですが、“粋(いき)”とは生活に必要なものだけではなく、どこか心の余裕というか、遊び心があるもののことを言うようです。(ちなみに“粋(すい)”の…

シーサーの魅力

シーサーといえば、今や沖縄のシンボルのようになっていて、知らない人はいないのではないかと思います。もともとは中国から渡ってきたらしいのですが、獅子(ライオン)をかたどった魔除けの像ですよね。19世紀末に、沖縄の民家に赤瓦を使うことを許された…

自分だけの美術館

私は美術館へ行くのが好きで、好きな作家のものが展示されるときはもちろん、普段でもふらりと寄ってしまうのが多いのです。特別展や有名な作家の展示会だと、人があふれて、ややもすれば人の頭越しであったり、隙間から作品を覗くことになってしまうことも…

「祭」─“ハレ”の効用

世界にも「祭」はたくさんありますが、日本にもほとんど毎月と言っていいほど、日本のどこかで「祭」は行われています。「祭」とは何でしょう。“ハレ”と“ケ”という言葉がありますが、“ケ”は「日常」を表し、“ハレ”はその逆の「非日常」を表します。つまり、…

日本画”でいいの?

日本の絵画といえば「日本画」ですが、この呼称にはいつも疑問を感じてしまいます。というのも、この言葉は明らかに「(西)洋画」に対する言葉で、「油絵」という画材から来る言葉があるなら、「膠絵」あるいは「顔料絵」というふうに言ってもいいわけです…

日常生活にも“アート”を!

以前、フジテレビ系で「日本の歴史」という番組がありました。草なぎ剛をメインパーソナリティーにして、日本の歴史をバラエティーの趣向で振り返るというものでしたが、なかなか興味深いものがありました。日本の歴史なんて、学校のときに習って以来、ずい…